「カプセルの中」
(テレ朝系:1985年3月16日 土曜日)テレ玉:2025年3月15日 土曜日
さて第3話にして重い回か。この頃すでに「ターンエーの癒し」でいうところの御大カミーユ状態は始まっていたのだろうか。
子供は残酷だから、それほど酷い話という感覚がなかった。なんせ新しいガンダムなのだ、そのワクワク感と子供には理解し難い設定を一所懸命理解しようとしていて、それどころではなかったのだろう。
ナレーションでのルナツーの説明、コロニーを作るためにアステロイド・ベルトから持ってきた小惑星。いまは連邦軍の前線基地という。前線というからには、いまだ戦時下なのか。
そこから出てきた艦、ライラ・ミラ・ライラの母艦か。確かこの艦はティターンズではなく連邦正規軍だったか。
Z,ZZが終わって、逆シャア、0080、F-91と続いて、Vには失望した頃だったか。正直時期は覚えてないのだが、Z,ZZのサントラを買って聴きまくっていたから。もうBGMでどっち側のシーンかわかってしまう。
ライラ乗船の艦はライラの制服は特殊だが、艦長は旧来の連邦軍のもの。場面変わってブライトがバスクに呼び出されたシーン。ここでも、ティターンズから見た一般将校のブライトが着用しているのは7年前と同じデザイン。対してバスクは特殊な制服。こういうのも演出のひとつか。
それにしてもバスクが階級が下で、しかも一般将校のブライトに対してわざわざ「恐縮」と言っているのが恐ろしい。ここで初めて耳にするジャミトフ・ハイマン大将の呼称。これまでバスクの権力を見せつけられた訳だが、そのさらに上がいるわけだ。そりゃバスクは大佐だからその上がいることは想像できるが、小学生で理解していただろうか。
場面変わってアーガマ。休憩エリアでカミーユを囲む重鎮たち。その背後にある自販機にはbeerではなくbearという文字が。隣の自販機はtea,coffeeのスペル正しそうなので、わざとか?まさか昭和のコンプラでも子供番組にビールは厳禁、しかも英字なのに?それとも右の自販機はスレッガーさんが食べたようなハンバーガーとかで熊肉とか。ジビエ先取り、いやいや製作は昭和でも設定は宇宙世紀だから先取りってことはない。
(20250317Mon)
でその重鎮たちがカミーユを囲んで、MK-IIを2機奪取できたのは、暗にカミーユにニュータイプ的素質があるといいたげな会話だ。ここで、この主人公と思われる少年がアムロの系譜だと我々は改めて知らされるのだろう。そのために、わざわざカミーユ自身に”ニュータイプのアムロ・レイ”について尋ねる。するとアングラ出版で知ったと言い、そこからグリーンオアシスでのアングラ出版をきっかけに、グリーンオアシスの状況が説明される。工業コロニーってUCに至るまでこの辺の思想が踏襲されているんだね。
そこへライラ駆るガルバルディが臨検に来るわけだが。ティターンズだったら容赦なく攻撃してくるだろうから、やはり正規軍だったか。
「MK-IIの装甲は昔のままというデータが出た」とカミーユに問うクワトロ。これに答えてカミーユは、母が材料工学の専門家であること、次のMSには新しい装甲を使うと言っている。こんなこと記憶に残ってないから、将来の選択肢のひとつとして材料屋の道には興味がなかったのだろう。
またMK-IIは所詮MK-IIと言うクワトロに対して、今度は父親情報としてジオンの技術を積極的に取り入れると即答している。だからこの後に出てくるティターンズのMSは変な形ばかりなんだね・・・。
(20250318Tue/20250322Sat)
ライラの襲来によって戦闘態勢に入るアーガマ。まだ民間人のカミーユ保護をレコアに任せる。ここで初めてレコアが少尉だとわかる。レコアは乗務員用ノーマルスーツを着用しているから、この時点ではパイロットではないんだな。
ライラはアーガマを見て連邦にない戦艦と言うので、このセリフからも正規軍なのだろう。また対するアーガマ首脳陣も停戦信号をあげてきたガルバルディに対し、バスクつまりティターンズではないからエゥーゴが軍を動かしたことを知らないと言っている。なるほど、セリフを細かく気にしないと登場人物の立ち位置がわからないのだ。
ライラとクワトロの対戦は非常に興味深い。我々の知るクワトロことシャアが、簡単に撃退できないのだ。クワトロをして、ライラの部隊を実戦慣れしていると言わしめる。クワトロが実戦から長く離れていたせいか、ライラはジオン残党狩りで常に実戦を経験していたのか。またはMSの性能差?それはクワトロ自身の7年前のセリフと矛盾するが。
ライラはライラで自身赤い機体に乗ってるのに、赤いリック・ディアス見て赤い彗星って恐れることは、やはり生粋の連邦軍人ってことだ。
これまでサングラスをかけていたクワトロだがサングラスなしでノーマルスーツのメットを付けている。そこで強調される額の傷跡。いま見ればそりゃ即理解だが、小学中学年の頭がそこまで回ったか。
そしてグリプスを発進したドゴス・ギアアレキサンドリアからの停戦信号。
ティターンズが寄せ集め集団的なのは、パイロットたちが即席でまだまだ演習の延長であり、エマが一時的な小隊長と思わせるジャマイカンのセリフ「明日は別の者にやってもらう」からうかがえる。
(20250318Tue)
それにしてもエゥーゴ乗組員も言っているが、エマは勇敢だね。外にハイザックが監視しているとはいえ単身アーガマに乗り込むのだから。関心したのは80年代製作だというのに、「女一人で」という表現が一切なかったこと。すでに宇宙世紀では性別による差はないのだろう。まぁそれは一年戦争から言えたことであろうが。この先アクシズ(ネオ・ジオン)に至っては指導者が女性だしね。さすが御大。
さて、バスク、ブレックス准将ともにお互いをよく知ることが描かれている。ここにも源流は連邦軍という一組織であることを説明しているのだろう。つまりここで敵対しているのは、ジオン的に連邦に独立を挑む組織なり国ではなく、思想を交えた勢力争いとも取れる。が、何度も言うが、それは大人の目線。当時は混乱を極めた。
話は前後するが、連邦の次世代機は、ジオンの技術を取り入れてと言うカミーユからの情報も拍車をかける。正式には語られてないからね、アナハイムエレクトロニクスの成り立ちとか、そもそもこの時点ではアナハイム社の名も出てこないから。ハイザックは明らかにザク系なのに、胸部に連邦の特長であるエアインテークがあったり。あの中途半端なデザインもストーリーを語らせるためのものか。ハイザックなんて後年ギュネイがホビー用に乗るための大掛かりな前振りとしか思えないね。
MSついでに言うと、ガルバルディβはジオン系デザインなのに連邦デザインの艦から出てくるからこれも子供には難しかったはずだ。リックディアスだってジオン系なのに、主人公側にいる訳だし。視聴者は一年戦争後の混乱を味合わせられているわけだ。
今後の課題
ヘンケンさんの下の名前がわからない。大体の登場人物はフルネームで覚えているのに・・・、何でだろう。
(20250319Wed)
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